ドライアイ
パソコンやスマートフォンの普及により、ドライアイが増えています。ドライアイには目の乾きだけでなく、目の疲れ、ゴロゴロするなどの異物感、見えにくさ、目の痛みなどの症状もあります。
ドライアイが進むと角膜に傷が付く可能性が高まりますし、目の疲労から頭痛や肩こりなどの症状が現れることがありますので、注意が必要です。
ドライアイとは
- 目 が乾く
- 目が疲れやすい
- 目が痛むことがある
- 充血している
- まぶたが痙攣する
- 目がかゆい
- 光を以前よりまぶしく感じる
- 目がしみる
- 10秒以上目が開けていることができない
- 理由がないのに涙が出ることがある
- ゴロゴロするなど異物感がある
- ショボショボする
- 目が重たい
- 目やにが多くなった
- 目がかすんだり、ぼやける
ドライアイは涙がなくて傷付きやすい状態です。異物が入ってもそれを排出しにくくなります。また涙は角膜に酸素や栄養分を届けるという重要な役割を持っているため、目の健康や視力を守るためにも重要なのです。
ドライアイの原因
まばたきの回数
まばたき不全
目の周りの筋肉が衰えたり、筋肉の発育が不足して、まばたきの際にまぶたを完全に閉じきれなくなってしまうことがあります。まぶたを閉じきれないと涙が行きわたらす、ドライアイにつながります。
コンタクトレンズ
ストレスや緊張
ストレスや緊張がるとまばたきの回数が減りますし、自律神経の中でも涙の分泌は副交感神経支配していますが、交感神経が優位になることで涙の量が少なくなり、目が乾きやすくなります。
乾燥
部屋の乾燥がドライアイリスクを高めます。また、エアコンの風が当たる場所では、涙がより乾きやすい状態になります。
加齢
涙の分泌量は加齢とともに低下していきます。また、下まぶたが弛んでくることもあり、高齢になるとドライアイを発症しやすくなります。
アレルギー性結膜炎
花粉症などのアレルギー性結膜炎では、目に入った花粉を洗い流すことで症状を軽くすることができますが、頻繁に目を洗うことが目を乾かす原因になる場合があります。
涙が出にくくなる病気
全身に症状を起こす病気の中には、ドライアイを起こすものがあります。たとえば自己免疫疾患であるシェーグレン症候群は、涙腺と唾液腺が炎症を起こし、ドライアイや関節リウマチ、全身の疲労感などの症状がある病気です。
アイメイク
まつげの根本には、涙を蒸発させにくくするための油分を分泌するマイボーム腺があります。このマイボーム腺がアイライナーなどでふさがれてしまうと、涙の表面の油分が不足して蒸発しやすくなり、ドライアイにつながります。
目の大きさ
目が表面に現れている面積が大きければ、それだけ目は乾きやすいと言えます。
ドライアイの診断と治療
軽いドライアイであれば保湿力の高い目薬をさしたり、まばたきの回数を多くするよう心がけたり、頻繁に目を休めるようにすることで症状が改善していくこともあります。
ただし、目の表面に細かい傷ができていて、そのうち大きな目のトラブルにつながる可能性もありますので、ドライアイの症状に気付いたら眼科を受診することをおすすめします。
眼科では、ドライアイであることを確かめるために、涙の分泌量や質、そして目の表面の傷の状態を検査した上で、ライフスタイルや症状に合わせた治療方針を決めていきます。
点眼治療
涙点プラグ
涙の量が少ないタイプのドライアイで、点眼治療で効果が見られない場合、涙を排出する小さな穴をふさぐ涙点プラグ挿入という治療を行う場合があります。これを行うことで、涙の排出を抑制し、目の表面の涙量を増やして症状を改善させます。
涙点プラグはシリコンでできた細くてやわらかいものなので、挿入しても異物感はありません。
ドライアイにならないための予防法
スマートフォンやパソコンを使う場合は、意識的にまばたきを多くして、定期的に目を休めましょう。
遠くと近くを交互に見る、目を動かす、早いまばたきを繰り返すなどして、目の周りの筋肉の緊張をほぐしましょう。
ホットタオルで目を温め、血行を改善しましょう。涙の表面をおおって蒸発から守る油分を分泌するマイボーム腺の詰まり予防にもつながります。
十分な睡眠を取ることは、目の疲労回復にも役立ちます。
加湿器などを使って部屋の湿度を保ち、エアコンの風が直接当たらないようにしましょう。
コンタクトレンズは使用上の注意をしっかり守って清潔に使いましょう。また、ドライアイの症状がある場合には、できるだけ眼鏡を使うようにしましょう。
アイメイクは控えめに、特にウォータープルーフのアイライナーをまつげの根本には塗らないようにしましょう。そしてメイクオフはやさしく、しっかり落としましょう。